「扇風機とサーキュレーター、1台で済むなら最高!」そう思って一体型モデルを検討していませんか?
省スペースで年中使える便利なイメージがありますが、一方で「機能が中途半端」「音がうるさい」といったネガティブな口コミも多く、購入に踏み切れない方も多いはずです。
結論から言うと、一体型サーキュレーターは「ライフスタイルを選ぶ家電」です。
この記事では、編集部での実機レビューとユーザー100人への独自アンケートを基に、購入前に知っておくべき5つのデメリットを徹底解剖します。
この記事を読めば、あなたが一体型を買って満足できるのか、それとも単体で2台買うべきなのか、明確な答えが見つかります。後悔しない家電選びのために、ぜひ最後までお付き合いください。

- 一体型は機能が中途半端になりやすい
- サーキュレーターモードは音が大きくなりがち
- 意外と大きく収納に困ることも
- 価格が割高になりがち
- 掃除がしづらいモデルがある
サーキュレーターと扇風機の「いいとこ取り」ができるように見える一体型モデル。しかし実際は、機能の中途半端さや動作音の大きさなど、“買ってから気づく”落とし穴がいくつかあります。本記事では、後悔しないために知っておくべき5つのデメリットと、選ぶ際の5つのチェックポイントを解説。あなたのライフスタイルと“許せる妥協点”を照らし合わせて、ベストな一台を見つけましょう。
【診断チャート】あなたは一体型を買うべき?後悔する?

まずは、あなたが一体型サーキュレーターで後悔しないタイプか、簡単なフローチャートで診断してみましょう。
Q1. 家電を置くスペースは限られていますか?
【本音レビュー】サーキュレーター扇風機一体型の5大デメリット

ここからが本題です。広告では語られない5つのデメリットと、その対策を具体的に解説します。
デメリット①:機能が「どっちつかず」で中途半端になりがち
一体型は便利ですが、「サーキュレーターの強力な直進風」と「扇風機の広がる優しい風」という相反する性能を一台で完璧に両立させるのは至難の業です。そのため、どちらかの性能が犠牲になっていることが少なくありません。これは、空気を遠くまで直線的に送るサーキュレーターの羽根やガードの設計と、広く柔らかい風を送る扇風機の設計が根本的に異なるためです。結果として「扇風機モードにすると、ただ風が強いだけで心地よくない」「サーキュレーターとして使うには風が弱い」といった不満につながりがちです。
対策としては、自分が「空気循環」と「涼む」のどちらの機能をより重視するかを明確にし、その機能に強みを持つモデルを選ぶことが重要です。レビューなどで風の質について確認しましょう。
デメリット②:サーキュレーターモードの「音」がうるさい
サーキュレーターの大きな特徴は、パワフルな風で空気を循環させることです。特に風量を最大にすると、空気を遠くまで飛ばすためにモーターと羽根が高速回転し、「ブォー」というパワフルな動作音が響きます。ユーザーからは「テレビの音が聞こえづらい」「Web会議で使ったら、相手にうるさいと言われた」「寝室にはとても置けない」といった声が聞かれます。静かな環境での使用を考えている場合、この動作音は大きなデメリットとなり得ます。
対策としては、静音性に優れた「DCモーター」搭載モデルを選ぶことが必須です。また、購入前にレビューで実際の騒音値(dB)を確認しましょう。一般的に40dB以下であれば、静かな環境でも気になりにくいとされています。
【人気3機種 騒音値(dB)比較】
機種名 | モーター | 最小騒音値 (目安) | 最大風量時 (目安) |
---|---|---|---|
アイリスオーヤマ STF-DC15T | DC | 約35dB | やや大きめ |
シロカ SF-C211 | DC | 約25dB | 静かめ |
山善 YAR-DW15 | AC | 約40dB | 大きい |
※騒音値は環境により変動します。あくまで目安としてご参考ください。
デメリット③:「サイズ」が意外と大きく収納に困る
「1台にまとまるから省スペース」というイメージとは裏腹に、一体型モデルは意外とかさばることがあります。パワフルな送風性能を確保するための大型モーターや、安定性を保つための重い土台が必要になるため、ヘッド部分や全体のサイズが大きくなりがちです。実際に「思ったより背が高くて圧迫感がある」「オフシーズンの収納場所に困った」という声もあります。特にワンルームなど限られたスペースでは、このサイズ感が問題になる可能性があります。
対策として、購入前に設置場所と収納場所の寸法をメジャーで正確に測っておくことが失敗を防ぐ鍵です。また、モデルによってはポール部分が取り外せてコンパクトに収納できるタイプもあるため、収納性を重視する場合はそうした製品を選びましょう。
デメリット④:単体製品2台分より「価格」が割高な場合も
多機能で便利な分、価格も高めに設定されているのが一体型モデルの特徴です。2つの機能を1台に集約するための複雑な設計や、静音性に優れた高性能なDCモーターの採用などがコストを押し上げています。そのため、同程度の基本性能を持つ扇風機とサーキュレーターをそれぞれ購入した方が、結果的に安く済むケースも少なくありません。「3万円もしたのに期待したほどではなかった」「これなら1万円の扇風機とサーキュレーターを別々に買えばよかった」という後悔の声も聞かれます。
対策は、省スペースやデザイン性、一台で済む手軽さといった「付加価値」に、価格差分の価値を感じられるか自問することです。
【コスト比較】一体型 vs 単体2台の価格シミュレーション
比較パターン | モデル例 | 合計価格(目安) |
---|---|---|
一体型モデル | アイリスオーヤマ KSF-DC181T | 約15,000円 |
単体2台購入 | 扇風機(DCモーター)+ サーキュレーター | 約7,000円 + 約5,000円 = 約12,000円 |
※性能や機能により価格は変動します。
デメリット⑤:「掃除・手入れ」が想像以上に面倒
一体型サーキュレーターは構造が複雑なモデルが多く、掃除の手間が悩みの種になることがあります。特にデザイン性を重視したモデルや、上下左右に動く3D首振り機能を持つモデルは、パーツの継ぎ目が多く、分解できない部分にホコリが溜まりがちです。「ガードが外せず、羽根の裏側が掃除できない」「分解がパズルのようで元に戻せなくなった」という声は、購入後に気づくことが多い落とし穴です。清潔な風を保つためにも、メンテナンス性は重要なチェックポイントです。
この問題を防ぐには、購入前に「工具不要でガードや羽根が外せるか」を必ず確認してください。製品サイトの画像や取扱説明書、ユーザーレビューで分解・掃除のしやすさに関する口コミをチェックすることが、後悔しないための最善策です。

買ったあと「やっぱり別々にすればよかった」と思わないよう、デメリットをきちんと把握しておきましょう。
- 「音」と「風の質」は最重要項目。静音性はDCモーターが絶対条件。
- “省スペース”は意外と落とし穴。かえって邪魔になることも。
- 値段だけでなく、掃除・メンテ性も購入判断材料に。
後悔しない!一体型サーキュレーターの賢い選び方
【5つのチェックリスト】


デメリットを理解した上で、それでも一体型を選びたいあなたへ。失敗しないための5つのチェックポイントを解説します。
【最重要】静音性で選ぶ:「DCモーター」搭載は絶対条件か?
静かな環境で使いたいなら、DCモーター搭載モデルはほぼ必須です。従来のACモーターに比べ、静音性に優れ、風量を細かく調整でき、消費電力も低いのが特徴です。特に最小風量時の静かさは格別で、就寝時にも気になりません。騒音値(dB)も確認し、40dB以下を目安にすると良いでしょう。
掃除のしやすさで選ぶ:「工具不要」で「羽根まで外せる」か?
長く清潔に使うためには、手入れのしやすさが重要です。理想は、工具を使わずに前面・後面のガードと羽根がすべて取り外せるモデルです。購入前には、公式サイトやレビューで分解清掃のプロセスを確認しましょう。分解が難しいモデルは、ホコリが溜まりやすくアレルギーの原因にもなりかねません。
風量と対応畳数で選ぶ:部屋の広さより「少し大きめ」が正解
サーキュレーターとしての性能を十分に発揮させるため、対応畳数は実際の部屋の広さよりも「+2~4畳」程度の余裕があるモデルを選びましょう。これにより、風量を「弱」や「中」で運転しても十分な空気循環効果が得られ、結果的に静かに、そして省エネで運用できます。
首振り機能で選ぶ:「3D首振り」は本当に必要?
上下左右に自動で首を振る「3D首振り」機能は、部屋の空気を効率的に撹拌するのに非常に便利です。洗濯物の部屋干しにも効果的です。ただし、構造が複雑になる分、価格が上がり、故障のリスクもわずかに高まります。自分の使い方を想像し、左右だけの首振りで十分か、3D首振りが必要かを判断しましょう。可動域の広さもチェックポイントです。
付加機能で選ぶ:リモコン、タイマー、衣類乾燥モード
基本的な機能以外にも、あると便利な付加機能があります。ソファから動かずに操作できるリモコン、就寝時に安心なオフタイマーは定番です。さらに、梅雨時期に活躍する衣類乾燥モードや、自然な風を再現するリズム風モードなどを搭載したモデルもあります。自分のライフスタイルに本当に必要な機能を見極め、無駄なコストをかけないようにしましょう。
まずは「自分が一番重視する機能」を決めましょう。全部入りに惑わされず、優先順位を明確に。
- 騒音値は必ず確認(目安:40dB以下が快適)。
- 分解可能かどうかでお手入れのしやすさが段違い。
- 畳数は余裕をもって選ぶと静かに使えて◎。
人気メーカー3社を徹底比較!あなたに合うのはどれ?


編集部で実際に試した主要メーカーの代表モデルを、先ほどの5つのチェックポイントで比較評価しました。
項目 | アイリスオーヤマ (KSF-DC181T) | シロカ (SF-C211) | 山善 (YAR-DW15) |
---|---|---|---|
価格 | 約15,000円 | 約18,000円 | 約8,000円 |
モーター | DCモーター | DCモーター | ACモーター |
騒音値(dB) | ★★★☆☆ (35dB~) | ★★★★★ (25dB~) | ★★☆☆☆ (40dB~) |
手入れ | ★★★★☆ (工具不要) | ★★★☆☆ (一部工具要) | ★★★☆☆ (一部工具要) |
首振り | 上下左右3D | 上下左右3D | 上下左右3D |
デザイン | スタンダード | おしゃれ | コンパクト |
総合評価 | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
【バランス重視】アイリスオーヤマ:機能と価格のバランスが良い優等生
- 特徴:DCモーター、3D首振り、衣類乾燥モードなど、必要な機能を過不足なく搭載しながら、比較的手頃な価格を実現しています。手入れのしやすさも考慮されており、多くのユーザーにとって満足度の高い選択肢です。
- おすすめな人:機能性とコストパフォーマンスの両方を重視する方。
- 注意点:デザインはシンプルで、インテリア性を最優先する方には物足りないかもしれません。
▼アイリスオーヤマ公式サイト
https://www.irisohyama.co.jp/circulator-i/circulator-electricfan
【静音性とデザイン】シロカ:寝室にも置ける静かさとおしゃれさが魅力
- 特徴:圧倒的な静音性が最大の魅力。最小運転音は図書館よりも静かで、寝室での使用に最適です。白を基調とした洗練されたデザインも人気で、インテリアにこだわりたい方から支持されています。
- おすすめな人:静音性を最優先する方、デザイン性の高い家電を求める方。
- 注意点:他のメーカーに比べて価格がやや高めに設定されています。
▼シロカ公式サイト


【コスパ最強】山善:基本性能を抑えた堅実な選択肢
- 特徴:機能を絞ることで、非常にリーズナブルな価格を実現しています。ACモーターのため静音性はDCモーターに劣りますが、「とにかく安く一体型を試したい」というニーズに応えてくれます。コンパクトなモデルが多いのも特徴です。
- おすすめな人:初期費用を抑えたい方、リビングなど多少の音が気にならない場所で使う方。
- 注意点:静音性や風量の細かな調整機能を求める方には不向きです。
▼山善公式サイト
https://yamazenbizcom.jp



各社に得意分野があります。見た目よりも「自分に必要な機能が入っているか」を基準に選びましょう。
- アイリスは価格と機能のバランスが優秀。
- シロカは騒音レベルが最も低く、寝室に最適。
- 山善は初めてのお試しやサブ機としてぴったり。
よくある質問(Q&A)


最後に、購入を迷っている方からよく寄せられる質問にお答えします。
- 一体型と単体2台、電気代はどっちが安い?
-
最新のDCモーター搭載モデルであれば、消費電力に大きな差はほとんどありません。 1時間あたりの電気代は約0.5円~1円程度です。ただし、ACモーターの一体型は単体のDCモーター扇風機より消費電力が大きい場合があります。年間を通して使うことを考えると、初期投資は高くてもDCモーター搭載モデルを選ぶ方が経済的です。
- 赤ちゃんやペットがいる部屋で使っても安全?
-
. 安全性は重要なポイントです。羽根ガードの隙間が細かいチャイルドセーフティ設計のモデルや、子どもが誤って操作するのを防ぐチャイルドロック機能付きのモデルを選びましょう。また、羽根のないダイソンなどのモデルも安全性が高くおすすめです。
- 結局、買うべきか迷います…
-
「収納場所がなく、家電の入れ替えが面倒で、デザイン性を重視する」という方なら、一体型は最高の選択肢になり得ます。一方で「少しでも音が気になる」「とにかく掃除は楽な方がいい」「風の質にこだわりたい」という方は、それぞれの機能に特化した扇風機とサーキュレーターを別々に購入する方が満足度は高いでしょう。
【まとめ】一体型サーキュレーターは「デメリットを許せるか」が全て


今回は、サーキュレーター扇風機一体型のデメリットと賢い選び方について解説しました。最後に、この記事の要点を振り返ります。
サーキュレーター扇風機一体型のデメリットの5大デメリット
- 機能が中途半端になりがち
- 動作音がうるさい
- サイズが大きく収納に困る
- 価格が割高な場合がある
- 掃除が面倒なモデルもある
後悔しないための選び方5つのポイント
- 静音性(DCモーター、騒音値)
- 手入れのしやすさ(分解範囲)
- 風量(部屋より少し大きめ)
- 首振り機能
- 付加機能
一体型サーキュレーターは、省スペースで年中使えるという大きなメリットがある一方、性能や静音性、メンテナンス性で妥協が必要な側面も持つ「トレードオフ」の家電です。この記事で解説したデメリットが、あなたのライフスタイルにおいて「許容できる」のであれば、一体型はあなたの生活をより快適にしてくれる強力なパートナーになるはずです。
ぜひ、本記事の比較レビューや選び方を参考に、あなたにとって最適な一台を見つけてください。