お風呂代は熱源と使い方で大きく変動。給湯効率・契約プラン・入浴習慣を見直せば、誰でも年間数万円の光熱費削減が実現できます。
- おすすめする人:光熱費を節約したい家庭・プロパンガス利用者・オール電化検討者
- メリット:年間数万円の節約、快適さ維持、省エネ家電導入による環境負荷低減
- デメリット/注意点:初期費用負担(給湯器交換など)、地域差による水道単価変動、プロパン契約の不透明性
「最近、ガス代の請求書を見てびっくりした…」「お風呂って、1回入るのに結局いくらかかっているんだろう?」
光熱費の値上がりが続く中、そんな疑問や不安を感じている方は多いのではないでしょうか。特に、毎日使うお風呂のコストは家計に直接響くため、気になりますよね。
結論から言うと、お風呂1回あたりの料金は、ガス代と水道代を合わせて約70円~270円が目安です。しかし、この金額はあくまで平均値。あなたが都市ガスを使っているのか、それともプロパンガスなのか、はたまたオール電化なのか。一人暮らしなのか、4人家族なのか。これらの条件によって、料金は2倍以上も変わってくるのが現実です。
この記事では、あなたの家庭状況に合わせた「我が家のお風呂の本当の料金」を明らかにします。熱源別・世帯別の詳細なシミュレーションから、シャワーとの料金比較、明日からすぐに実践できて年間数万円の差がつく節約術まで、お金のプロが徹底的に解説します。
この記事を読み終える頃には、お風呂のコストに関するモヤモヤが解消され、あなたの家庭に最適な節約方法がきっと見つかります。
【忙しい人向け】1分で読める要約
お風呂1回の費用は、ガス・水道代を合わせて約70〜270円。熱源(都市ガス・プロパン・オール電化)や家族構成で2倍以上の差が出ます。最安はオール電化(約93円)、最も高いのはプロパン(約268円)。ガス会社の乗り換え・高効率給湯器・節水対策・入浴順序などの工夫で、年間最大5万円以上の節約が可能です。

お風呂1回あたりの料金の内訳と計算方法

まずはお風呂の料金が何で構成されているのか、その基本を理解しましょう。お風呂1回あたりの料金は、主に「水道代」とお湯を沸かすための「ガス代(または電気代)」の2つから成り立っています。それぞれの計算方法を知ることで、ご自身の家庭の料金をより正確に把握できます。
風呂のコストは「水道代+熱エネルギー代」で構成されます。水道代は全国平均で1Lあたり約0.24円、ガス・電気代は熱源の種類と給湯効率により2倍以上の差が発生します。外気温が低い冬場は、同量の湯を作るのに約1.3倍のエネルギーが必要です。したがって、季節ごとの変動を踏まえた年間平均コストの把握が重要です。
水道代の計算方法と地域による料金差
水道代は、浴槽にためるお湯の量(L)に、1Lあたりの水道単価を掛けて算出します。一般的な家庭用浴槽の容量は約200Lなので、これをもとに計算します。
水道代 = 使用水量(約200L) × 1Lあたりの水道単価
重要なのは、この水道単価が自治体によって大きく異なる点です。日本水道協会のデータ(2025年時点予測)を見ると、最も安い地域と高い地域では料金に数倍の差があります。この記事では、全国平均的な単価である1Lあたり0.24円を基準に計算しますが、お住まいの地域の水道局のウェブサイトで正確な単価を確認すると、より現実に近い金額がわかります。
ガス代・電気代の計算方法
お湯を沸かすエネルギー代は、ガスの種類や給湯器によって計算が異なります。計算は少し複雑ですが、基本は「水を設定温度まで温めるのに必要なエネルギー量 × エネルギー単価」で求められます。
この計算には、元の水温(季節で変動)、浴槽の湯量、給湯器の熱効率などが影響します。冬は水温が低いため、お湯を沸かすのにより多くのエネルギーが必要になり、ガス代・電気代は高くなる傾向があります。この記事では、専門的な計算式を基に、誰にでも分かりやすい料金の目安を提示していきます。

自宅の「1Lあたりコスト」を把握することが節約の第一歩です。地域の水道局・ガス会社・電力会社の単価を確認し、エネルギー効率(給湯器の熱効率表示90%以上推奨)をチェックしましょう。さらに、使用湯量を減らす習慣化と、温度設定を2℃下げるだけで年間数千円の節約になります。
- 水道代は地域差が大きく、自治体ごとに単価が異なる。
- 給湯コストは熱効率・外気温・水温差に左右される。
- 電気・ガスいずれも「単価×熱効率×使用量」で最終コストが決まる。
【熱源別】お風呂1回あたりの料金シミュレーション

あなたの家のお風呂代はいくらでしょう?ここでは、最も料金に差が出る「熱源別」に、お風呂1回(200L)あたりの料金をシミュレーションします。
電力とガスの単価差が料金の大半を左右します。オール電化住宅では、夜間電力を活用する「時間帯別料金制」により高効率運転が可能です。プロパンガス利用家庭では、供給業者による価格差(1m³あたり200〜800円)が大きく、乗り換えが最も効果的な節約手段です。
| 熱源の種類 | ガス代・電気代 | 水道代 | 合計金額(1回あたり) |
|---|---|---|---|
| 都市ガス | 約85円 | 約48円 | 約133円 |
| プロパンガス | 約220円 | 約48円 | 約268円 |
| オール電化(エコキュート) | 約45円 | 約48円 | 約93円 |
| ※計算条件:浴槽200L、水温15℃→湯温40℃に上昇、水道単価0.24円/L、各エネルギー単価は2025年10月時点の全国平均を想定。 | |||
都市ガスの場合:約133円
都市ガスは、地下のガス管を通じて供給されるため、プロパンガスに比べて料金が安価なのが特徴です。お風呂1回あたりのガス代は約85円、水道代と合わせても約133円と比較的経済的です。安定した供給とコストの安さから、都市部の多くの家庭で利用されています。
ただし、都市ガスも自由化されており、契約するガス会社によって料金プランは様々です。より安いプランに切り替えることで、さらなる節約も可能です。
プロパンガス(LPガス)の場合:約268円
プロパンガスは、各家庭にガスボンベを配送して供給する方式です。そのため、人件費や輸送費が上乗せされ、都市ガスに比べて料金が1.7倍~2倍程度高くなるのが一般的です。シミュレーションでは、お風呂1回あたりのガス代が約220円、合計で約268円となり、都市ガスとの差は歴然です。
「うちのガス代、高すぎるかも」と感じている方の多くは、このプロパンガスを利用しているケースが少なくありません。しかし、プロパンガスも料金が自由化されているため、供給会社を見直すだけで年間数万円単位の大幅な節約が期待できます。
オール電化(エコキュート)の場合:約93円
エコキュートは、空気の熱を利用してお湯を沸かすヒートポンプ式の給湯器です。電気の力だけでお湯を沸かす電気温水器と比べて、消費電力を約1/3に抑えられる高い省エネ性能が魅力です。
特に、電気料金が割安になる深夜電力を利用してお湯を沸かし、タンクに貯めておく仕組みのため、光熱費を大幅に削減できます。お風呂1回あたりの電気代は約45円、合計でも約93円と、3つの熱源の中で最も安くなる計算です。日中の割高な時間帯に沸き増しをしないよう、賢く設定を管理することが節約の鍵となります。

光熱費を最小化するには、「契約の最適化+熱効率の改善」。プロパン契約の場合は複数業者の見積もりを比較し、都市ガス化やエコキュート導入も検討すべきです。給湯器の更新時期(10年目安)に、省エネ型機種に切り替えるのが最も費用対効果が高い対策です。
- プロパンガスは配送方式ゆえに単価が高く、都市ガスの約2倍。
- オール電化(エコキュート)は深夜電力を利用し最安。
- 契約プランの見直しだけで年間2〜5万円の差が出る。
【世帯別】1ヶ月・年間のお風呂代はいくら?

お風呂のコストは、家族の人数によっても大きく変わります。ここでは、熱源別に1ヶ月・1年間の風呂代がどれくらいになるかを見ていきましょう。(毎日1回湯船にお湯を張る想定で計算)
1人あたりコストは世帯人数が多いほど割安。4人家族の場合、共有入浴によって年間2万円以上の削減が可能です。オール電化家庭では、効率運転によりさらに1〜1.5割の節約が期待できます。コスト計算には「入浴回数×湯量×単価」を明示的に把握することが不可欠です。
| 世帯構成 | 熱源 | 1ヶ月の風呂代 | 年間の風呂代 |
|---|---|---|---|
| 一人暮らし | 都市ガス | 約3,990円 | 約47,880円 |
| プロパンガス | 約8,040円 | 約96,480円 | |
| オール電化 | 約2,790円 | 約33,480円 | |
| 二人暮らし | 都市ガス | 約3,990円 | 約47,880円 |
| プロパンガス | 約8,040円 | 約96,480円 | |
| オール電化 | 約2,790円 | 約33,480円 | |
| 4人家族 | 都市ガス | 約5,280円 | 約63,360円 |
| プロパンガス | 約10,590円 | 約127,080円 | |
| オール電化 | 約3,960円 | 約47,520円 | |
| ※4人家族は「湯船+2人分のシャワー代」を加えて試算。 | |||
この表を見ると、特にプロパンガスを利用している家庭では、年間10万円以上の費用がかかる可能性があり、家計への負担が大きいことがわかります。都市ガスやオール電化との差額を知ることで、給湯器の交換やガス会社の乗り換えといった、より根本的な対策を検討するきっかけになるはずです。

家庭ごとに「1回あたりコスト表」を作成しましょう。アプリや家計簿に登録するだけでも可視化効果があります。節水シャワーヘッド導入や間隔入浴(続けて入る)を徹底するだけで、4人家族で年間約1.5万円の削減が可能です。
- 家族人数が増えると光熱費は非線形に上昇。
- 共用入浴で湯量あたり単価を大幅削減できる。
- シャワー併用時の実使用時間がコスト差を生む。
気になる疑問を徹底比較!シャワー・追い焚きの料金は?

お風呂のコストを考える上で、多くの人が疑問に思うのが「シャワー」と「追い焚き」の料金です。日々の何気ない選択が、実は光熱費に大きく影響しているかもしれません。
シャワーは17分以内なら湯船より安いが、家族で使うと割高。追い焚きよりも「高温足し湯」の方がコスト効率が高く、衛生的。給湯方式に応じて最適な方法を選択することが家計最適化のポイントです。
「湯船 vs シャワー」どっちが安い?
「シャワーだけで済ませた方が節約になる」と思いがちですが、一概にそうとは言えません。結論は、シャワーを使う時間によります。
一般的なシャワーは、1分間に約12Lのお湯を消費します。浴槽1杯分(200L)のお湯は、シャワーに換算すると約17分に相当します。つまり、一人暮らしでシャワー時間が17分以内であればシャワーの方が安く、それ以上なら湯船にお湯を張る方が経済的です。
家族がいる場合はさらに複雑です。例えば4人家族がそれぞれ10分ずつシャワーを使うと合計40分となり、湯船1杯分のお湯をはるかに超えるコストがかかります。家族で入るなら、お湯を張って共有する方が断然お得になるケースが多いのです。
「追い焚き vs 入れ替え・足し湯」料金比較
家族の入浴時間が空いてお湯がぬるくなった時、どうしていますか?選択肢は主に「追い焚き」「お湯の入れ替え」「高温足し湯」の3つです。
| 方法 | 料金(目安) | 特徴 |
|---|---|---|
| 追い焚き | ガス: 約66円 / エコキュート: 約47円 | 水道代はかからないが、エネルギー代がかかる。衛生面が気になる場合も。 |
| お湯の入れ替え | 約93円~268円 | 清潔だが、水道代とガス・電気代が丸ごとかかり最も高コスト。 |
| 高温足し湯 | 約12円~ | 少量のお湯を足すだけなので最も経済的。エコキュートの場合は特に効率が良い。 |
最もコストパフォーマンスが高いのは「高温足し湯」です。追い焚きは、浴槽のお湯を給湯器に循環させて温め直すため、意外とエネルギーを使います。特にエコキュートの場合、タンク内の熱を使う追い焚きよりも、タンク内の熱いお湯を直接浴槽に足す「高温足し湯」の方がはるかに効率的で経済的です。

追い焚き機能を多用せず、「断熱フタ+連続入浴」で温度維持を図りましょう。エコキュートでは「自動沸き増しオフ」を設定するだけで、電気代の無駄を防げます。衛生面を重視する場合は、週2回程度の浴槽洗浄を併用し、バクテリア繁殖を防止します。
- シャワーのコストは使用時間に比例。
- 追い焚きは意外に高コスト(約66円〜)。
- 「高温足し湯」が最も経済的。
今日からできる!お風呂の簡単節約術10選

お風呂の料金を理解したところで、いよいよ具体的な節約術をご紹介します。特別な道具がなくても、少しの工夫で光熱費は大きく変わります。
- 浴槽に必ずフタをする
フタをするだけでお湯の温度低下を大幅に防げます。2時間で約1.5℃しか温度が下がらないというデータもあり、追い焚きの回数を劇的に減らせます。これは最も簡単で効果の高い節約術です。 - 家族で入浴間隔をあけない
家族が続けて入浴すれば、お湯が冷める前に入れるため、追い焚きや足し湯が不要になります。コミュニケーションを取りながら、効率的な入浴スケジュールを立てましょう。 - 節水シャワーヘッドに交換する
初期費用はかかりますが、手軽に大きな節約効果が期待できるアイテムです。水の使用量を最大50%カットできる製品もあり、水道代とガス代(電気代)の両方を削減できます。年間で1万円以上の節約になることも珍しくありません。 - 給湯器の設定温度を1~2℃下げる
給湯温度を42℃から40℃に下げるだけで、ガス代を節約できます。特に夏場は少しぬるめに設定しても快適に入浴できるはずです。 - シャワーを出す時間を意識して短くする
体を洗っている時やシャンプー中は、こまめにシャワーを止める習慣をつけましょう。1日1分シャワーの時間を短縮するだけで、年間で数千円の節約につながります。 - お湯の量を減らす
浴槽に「満タン」までお湯を張っていませんか?肩まで浸かれるギリギリの量に調整したり、半身浴にしたりするだけで、水道代とガス代を節約できます。 - 残り湯を洗濯や掃除に再利用する
浴槽の残り湯(約180L)を洗濯に使うと、約43円の水道代が節約できます。これを毎日続ければ、年間で15,000円以上の節約に。掃除や庭の水やりにも活用できます。 - 追い焚きより「高温足し湯」を選ぶ
前述の通り、特にエコキュートの家庭では「高温足し湯」が断然お得です。ガス給湯器の場合でも、お湯が少量で済むなら足し湯の方が安くなることがあります。 - 日中の自動沸き増し機能をオフにする(エコキュート)
エコキュートは、お湯が少なくなると日中の割高な電気で自動的に沸き増しをすることがあります。お湯をあまり使わない日は、この機能をオフにしておくだけで無駄な電気代を防げます。 - 浴室暖房を有効活用する
冬場、浴室が寒いと給湯温度を上げたくなります。入浴前に浴室暖房で空間を暖めておけば、低い湯温でも快適に感じられ、結果的にガス代の節約につながります。
年間数万円差も!中長期的な光熱費節約術

日々の小さな工夫に加えて、少し視野を広げた対策を行うことで、家計を根本から改善できます。
高効率給湯器(エコジョーズ・エコキュート)に交換する
現在お使いの給湯器が10年以上前のものであれば、高効率給湯器への交換が非常に効果的です。
- エコジョーズ(ガス給湯器): 従来捨てていた排気熱を再利用し、熱効率を約80%から約95%に高めた省エネ型給湯器です。従来のガス給湯器に比べて、ガス使用量を約15%削減でき、年間で約1万~2万円のガス代節約が期待できます。
- エコキュート(オール電化): 前述の通り、深夜電力を活用することで給湯コストを大幅に削減できます。ガス給湯器からの切り替えで、光熱費が年間5万円以上安くなるケースも少なくありません。
初期費用はかかりますが、国や自治体の補助金制度を利用できる場合も多いため、長期的に見れば非常に賢い投資と言えます。
ガス会社・電力会社のプランを見直す
電気やガスの自由化により、私たちはライフスタイルに合った会社やプランを自由に選べるようになりました。特にプロパンガスは、会社によって料金が大きく異なるため、見直し効果が絶大です。
複数の会社の料金を比較できるウェブサイトなどを活用し、シミュレーションをしてみましょう。現在の契約内容のまま何もしないのは、もったいないかもしれません。電力会社とガス会社をセットで契約すると割引が適用されるプランもあり、手続き一つで固定費を大きく削減できる可能性があります。

まとめ

お風呂1回あたりの料金は、お住まいの熱源や家族構成によって大きく異なります。まずは、ご自身の家庭が「都市ガス」「プロパンガス」「オール電化」のどれに当てはまるかを確認し、本記事のシミュレーションを参考に「我が家の料金」のおおよその目安を把握することが第一歩です。
プロパンガスをご利用で料金が高いと感じるなら、ガス会社の見直しは非常に効果的です。また、日々の生活では「浴槽にフタをする」「家族で続けて入る」「シャワー時間を短くする」といった小さな工夫を積み重ねることで、着実に光熱費を削減できます。
節約は無理なく続けることが大切です。この記事でご紹介した方法の中から、まずは一つでも実践できそうなことから始めてみませんか。例えば、今日からお風呂のフタを必ず閉める。それだけでも、あなたの家計改善に向けた大きな一歩となるはずです。
参照




