電気代が2社から?慌てないで!原因と対処法を完全ガイド

電気代の請求書が2社から届いて、「え、二重請求!?」「手続きを間違えたかも…」と焦っていませんか?でも、ご安心ください。その請求は、ほぼ100%二重請求ではありません。

この記事では、なぜ2社から請求が来るのか、その原因を誰にでも分かるように解説します。

読み終わる頃には、あなたの不安はスッキリ解消し、「なるほど、こうすればいいのか!」と落ち着いて対処できるようになっています。まずは30秒の診断から始めてみましょう。

この記事でわかること
  • 二重請求ではないケースが大半:切り替えや契約重複による請求時期のズレ。
  • 原因は3パターンのみ:①電力会社切り替え ②引っ越し時の解約忘れ ③特殊な契約。
  • 確認すべきは請求書の4点:「使用期間」「供給地点番号」「住所」「お客様番号」。
  • それぞれに対処法がある:原因別に対応すれば確実に解決できる。
  • 支払い放置は厳禁:電気停止や信用情報への影響もあるため要注意。
1分で読めるまとめ

電気代が2社から届いても、ほとんどの場合「二重請求」ではありません。その原因は主に3つ:「電力会社の切り替え」「引っ越しによる旧契約の解約忘れ」「契約が複数ある特殊な設備環境」です。

請求書に記載された「使用期間」「供給地点特定番号(22桁)」などを照らし合わせることで原因を判断でき、対応先も明確になります。不安な場合は、電力会社に問い合わせて確認しましょう。

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目次

【まずは30秒で診断】あなたの「電気代2社請求」原因はどれ?

いくつかの簡単な質問に答えるだけで、あなたの状況に合った原因がわかります。

Q1. 最近、引っ越しましたか?

  • → YES: 【原因②】引っ越しが原因のパターン へ
  • → NO: Q2へ進む

Q2. 最近、電力会社を切り替えましたか?

  • → YES: 【原因①】電力会社の切り替えが原因のパターン へ
  • → NO: 【原因③】特殊な契約・設備が原因のパターン へ

電気代が2社から請求される3つの原因

診断結果をもとに、あなたの状況に当てはまる原因を確認しましょう。なぜ2社から請求が届くのか、分かりやすく解説します。

結論

2社請求の主な原因は、①契約切り替えによる期間ズレ、②引っ越し時の解約忘れ、③二世帯住宅や店舗併用住宅など複数契約の3つに分類されます。
電気事業法第17条では、供給地点ごとに契約を分けることが認められており、制度上の正常な現象です。
これらは二重請求ではなく、契約上の請求期間差や用途別契約が要因です。
まずは請求書を照らし合わせ、どのケースに当てはまるかを確認することで、正しい対処が可能になります。

原因①:電力会社の「切り替え」による請求期間のズレ

新電力への切り替えなどで2社から請求が来た場合、最も一般的な原因は「請求期間のズレ」です。これは、同じ期間の電気代を二重に請求されているわけでは決してありません。電力会社の切り替えは検針日を基準に行われるため、旧会社と新会社の請求が一時的に重なってしまうのです。

  • 旧電力会社からの請求: 解約した月の最終検針日までの日割り料金(解約精算金)
  • 新電力会社からの請求: 契約を開始した月の初回検針日からの料金

このように、それぞれの会社が担当していた期間の分を請求しているため、タイミングが重なって2社から請求書が届くのです。これは正常な手続きですので、ご安心ください。

原因②:「引っ越し」時の解約忘れ・契約重複

引っ越し後に2社から請求が来た場合、最も多い原因は「旧居の電気契約の解約忘れ」です。引っ越しの際は、電気だけでなくガスや水道など多くの手続きが必要なため、うっかり忘れてしまうケースが後を絶ちません。

  • 旧居の電力会社からの請求: 旧居の電気契約に基づく料金(解約手続きが完了していない可能性)
  • 新居の電力会社からの請求: 新居で新たに開始した電気契約の料金

旧居の解約手続きが遅れたり、忘れていたりすると、短期間ですが新居と旧居で2つの契約が有効な状態になり、それぞれの場所の請求が発生します。もし旧居に新しい入居者が住み始めている場合、その人が使った電気代があなたに請求されている可能性もあります。

原因③:二世帯住宅など「特殊な契約・設備」によるもの

まれなケースですが、一つの建物に電気メーターが複数ある場合や、契約が複数に分かれている場合、それぞれに対して請求が発生します。これは二重請求ではなく、契約自体が複数存在している状態です。

  • 二世帯住宅やオール電化住宅
    二世帯住宅で親世帯と子世帯が別々に契約している場合や、オール電化住宅で電気温水器(エコキュートなど)に使う「動力」と、照明などに使う「電灯」で契約を分けている場合があります。この場合、メーターが2つ設置され、それぞれに請求が来ます。
  • 自宅兼事務所・店舗
    住居用と事業用で電気契約を分けている場合、それぞれの契約に対して請求が来ます。これは経費処理などを明確にするために意図的に行われることが多いです。

請求が2社から届いたら、まずは「どの原因か」を分類することが重要です。
切り替え時期なら放置で解決、引っ越しの場合は旧契約を解約、複数契約なら用途を確認しましょう。
特に引っ越しでは、旧居の供給地点番号が異なるため請求が続くケースが多いです。
旧電力会社に連絡して契約停止日を確認すれば、正確な請求に訂正してもらえます。

この章のポイント
  • 切り替え時の請求期間ズレ:旧契約と新契約で検針日が異なるため、請求が重なって見える。
  • 引っ越し時の解約漏れ:旧居の電気契約を解約し忘れると、旧住所分の請求が続く。
  • 複数契約(動力契約・二世帯住宅):同一住所内で複数メーターが存在するケースでは、2通の請求が発生する。

【今日からできる】2社請求の具体的な確認・対処法

原因の見当がついたら、次は手元の請求書を確認して事実を確定させましょう。3つのステップで誰でも簡単に行えます。

結論

2社請求を受けた場合の正しい対応は、①請求書の情報照合、②新旧電力会社への確認、③支払い判断の3ステップ。
期間と供給地点番号を確認すれば、同一契約か別契約かを判断できます。
疑問がある場合は、契約先のカスタマーセンターに連絡し、契約履歴を確認するのが確実。
正しい請求であればそのまま支払い、不正な場合でも返金・相殺が可能です。

STEP1:落ち着いて2通の「請求書(検針票)」を用意する

まずは、2社から届いた請求書や「電気ご使用量のお知らせ(検針票)」を手元に準備しましょう。焦る必要はありません。紙の請求書が見当たらない場合は、各電力会社のWebサイト(マイページ)にログインすれば、過去の請求明細を確認できます。この後のステップで必要になるので、必ず2社分を用意してください。

STEP2:請求書のココをチェック!確認ポイントリスト

2通の請求書を用意したら、以下の4つの項目を見比べてみましょう。この違いがわかれば、原因はほぼ特定できます。

(ここに「ダミー請求書の見方」の図解画像を挿入)

確認項目チェックするポイントこの項目からわかること
【最重要】ご使用期間2通の請求書に記載されている期間が重なっていないかを確認します。「〇月〇日~△月△日」という記載を見比べてください。期間が重なっていなければ、原因①「切り替え」の可能性が非常に高いです。それぞれの会社が担当した期間分を請求しているだけです。
供給地点特定番号(22桁)22桁の数字の羅列である「供給地点特定番号」が同一かどうかを確認します。この番号は電気を使用する場所ごとに割り振られた、いわば「電気の住所」です。番号が異なれば、別の場所(=旧居と新居)での請求を意味します。原因②「引っ越し」の可能性大です。
ご使用場所(住所)請求書に記載されている住所が、旧居と新居で分かれていないかを確認します。住所が異なっていれば、原因②「引っ越し」によるもので、旧居の解約忘れが疑われます。
お客様番号電力会社が契約ごとに割り振る番号です。これが異なっていれば、別の契約が存在することを示します。番号が異なり、住所が同じ場合、原因③「特殊な契約」の可能性があります。

特に「ご使用期間」と「供給地点特定番号」の2つが最も重要です。ご使用期間に重複がなく、供給地点特定番号が同じであれば、それは電力会社切り替えに伴う正常な請求です。逆に、供給地点特定番号が異なっていれば、それは引っ越しに伴う別々の場所への請求であり、旧居の解約手続きを確認する必要があります。

STEP3:原因に合わせて連絡する【問い合わせ先一覧】

チェックしても不明な点がある場合や、解約忘れが確定した場合は、電力会社に問い合わせましょう。原因がわかっていれば、どこに連絡すべきか迷いません。問い合わせの際は、手元に請求書を準備し、「お客様番号」と「供給地点特定番号」を伝えるとスムーズです。

  • 「切り替え」の場合: まずは新しく契約した電力会社に連絡し、「旧電力会社からも請求が来たが、これは切り替えに伴う最終請求で間違いないか」と確認するのがスムーズです。
  • 「引っ越し」の場合: 旧居で契約していた電力会社に連絡し、「解約手続きが完了しているか」を確認しましょう。もし解約忘れだった場合は、その場で解約手続きを進めてください。
  • 「特殊契約」の場合: 契約内容が不明な場合は、建物の管理会社や大家さんに確認するのが第一です。それでも不明な場合は、心当たりのある電力会社に連絡し、契約状況を説明してもらいましょう。

【主要電力会社 問い合わせ先】

電力会社名電話番号(無料)Web問い合わせページ
東京電力エナジーパートナー0120-995-001公式サイト
関西電力0800-777-8810公式サイト
中部電力ミライズ0120-921-691公式サイト
Looopでんき0120-753-017公式サイト
楽天エナジー(楽天でんき)050-5490-9070(有料)公式サイト

焦らず冷静に対応すれば、ほとんどのケースは数分で解決します。
問い合わせの際は「お客様番号」と「請求書の画像(またはPDF)」を手元に用意しておきましょう。
オペレーターが請求履歴を照合してくれるため、誤請求があればすぐ訂正されます。
支払いを止めるよりも、確認して正しく支払う ことが安全かつ信用を守る対応です。

この章のポイント
  • 請求書の「供給地点番号」「お客様番号」「使用期間」「住所」を照合すれば原因特定が可能。
  • 主要電力会社はすべて本人確認制度を導入(個人情報保護法 第18条)。
  • OCCTOのシステム連携により、契約履歴の照会が容易になっている。

「電気代2社請求」に関するよくある質問(Q&A)

最後に、多くの人が疑問に思う点をQ&A形式でまとめました。

もし本当に二重請求だったらどうなる?返金される?

ご安心ください。電力会社のシステム上、同じ供給地点特定番号・同じ使用期間で電気代が二重に請求されることは、まずありえません。電力会社の切り替えは全国の電力会社を繋ぐ共通のシステムで管理されており、重複契約が起こらない仕組みになっています。万が一、システムエラーなどで二重払いが発生してしまった場合は、電力会社に連絡すれば必ず調査の上、超過分は翌月の料金から相殺されるか、指定口座へ返金されます。

片方の請求を無視したらどうなる?

 絶対にやめましょう。今回解説した通り、2社からの請求はそれぞれが正当なものである可能性が非常に高いです。支払いがなければ、まず督促状が届き、それでも支払わなければ延滞利息が発生します。最終的には電気が止められてしまう(供給停止)だけでなく、個人の信用情報に影響が及び、将来的なローン契約などに支障が出るリスクもあります。必ず請求内容を確認し、正当な請求であれば支払いましょう。

新電力の会社が倒産した場合、請求はどうなる?

新電力会社が倒産や事業撤退した場合でも、電気がすぐに止まることはありません。「セーフティネット」として、地域の電力会社(東京電力や関西電力など)が自動的に電気の供給を引き継ぎます。その際、倒産した新電力会社からの最終月の請求と、供給を引き継いだ地域の電力会社からの初月の請求が、同じタイミングで届くことがあります。これも原因①の「切り替え」と同じパターンで、二重請求ではありませんのでご安心ください。

まとめ:電気代が2社から来ても慌てずに!原因を確認して正しく対処しよう

この記事では、電気代が2社から請求された際の、原因と対処法について解説しました。最後に、重要なポイントを振り返りましょう。

  •  2社からの請求は、ほぼ二重請求ではないので焦らないこと。
  •  原因は主に「電力会社の切り替え」「引っ越し時の解約忘れ」「二世帯住宅などの特殊契約」の3パターン。
  •  解決の鍵は、請求書の「ご使用期間」と「供給地点特定番号」の2項目を確認すること。
  •  不明な点は、ためらわずに原因に応じた電力会社へ問い合わせることが大切。

突然2枚の請求書が届くと驚いてしまいますが、仕組みがわかれば何も怖いことはありません。この記事を参考に、落ち着いて一つひとつ確認し、スッキリ解決してくださいね。

総合まとめ

2社請求が届いても、多くの場合は電力システム上の正常な動作であり、二重請求ではありません。
まずは「請求期間」「供給地点番号」「住所」を確認し、重複がないか見比べましょう。
旧居や旧契約が残っている場合は、速やかに旧電力会社へ解約申請を行えば解決します。
また、二世帯住宅・動力契約など複数契約がある場合は、電力会社へ契約統合を相談することで整理が可能です。
慌てず、法令・契約ルールに基づいて冷静に確認すれば、不要な出費や延滞リスクを防げます。
正しい知識と手順が、あなたの生活を守る一番の安心材料です。

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