「24時間つけっぱなし」が正解。電気代は月67円ほどで、湿気・カビ・臭い・害虫の防止など、健康と住宅維持に大きな効果があります。
- おすすめする人:カビや臭いが気になる家庭、湿気の多い住宅、賃貸居住者
- メリット:清潔・健康・省メンテナンス・家の長寿命化
- 注意点:掃除を怠ると火災や効率低下のリスク
「トイレの換気扇、なんとなく24時間つけっぱなしにしているけど、電気代ってもったいないのかな…?」
電気代の明細を見るたびに、そんな漠然とした不安を感じていませんか?カビや臭いを防ぐためには必要だと分かっていても、少しでも家計の節約をしたいと思うのは当然のことです。
ご安心ください。実は、2025年10月時点の目安で、トイレ換気扇の電気代は月々わずか約67円ほど。つけっぱなしにすることが、あなたの大切な家と家族の健康を守るための「賢い選択」なのです。
この記事では、ハウスクリーニングの専門家監修のもと、以下の点を徹底的に解説します。
- 具体的な電気代の計算方法
- 24時間つけっぱなしにする驚きのメリット
- 今日からできる効果的な節約・掃除術
- 賃貸物件での注意点や交換費用の相場
この記事を読めば、トイレの換気扇に対する不安は完全に解消され、自信を持って快適な住環境を維持できるようになります。

【忙しい人向け】1分で読める要約
トイレ換気扇を24時間つけっぱなしにしても、月の電気代はわずか約67円。
この小さなコストで、カビ・臭い・湿気・害虫・アレルギーを防ぎ、家の寿命を延ばすことができます。
逆に、止めてしまうと住宅の劣化や健康被害リスクが上昇。
適切な掃除と定期点検を行えば火災リスクも低く、安全かつ快適に運用可能です。
【結論】トイレ換気扇を24時間つけっぱなしにした場合の電気代

3Wクラスのトイレ換気扇を24時間稼働しても、電気代は月67円(年804円)。
この金額で常時換気でき、カビや臭いを防止できるのは極めて高コスパ。
エアコンやテレビの待機電力より安く、
止めることによる湿気・腐食・壁紙交換費用を考えれば、
「回し続ける方が経済的」 です。
驚きの安さ!月々の電気代は缶コーヒー1本以下
結論から言うと、トイレの換気扇を24時間つけっぱなしにしても、電気代は驚くほど安いです。具体的な金額を計算してみましょう。
電気代は以下の式で計算できます。
電気代 = 消費電力(kW) × 使用時間(h) × 電力料金単価(円/kWh)
一般的なトイレ換気扇の消費電力は3W程度です。これを基に、2025年10月時点の目安となる電力料金単価31円/kWh(公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会より)で計算してみます。
- 消費電力:3W ÷ 1000 = 0.003kW
- 使用時間:24時間 × 30日 = 720時間
- 計算式:0.003kW × 720h × 31円/kWh = 66.96円
つまり、1ヶ月つけっぱなしにしても電気代は約67円。これは缶コーヒー1本よりも安い金額です。このわずかなコストで、後述する数多くのメリットが得られるのです。
電気代の比較表|1日・1ヶ月・1年でいくらかかる?
お使いの換気扇の消費電力によって電気代は変動します。ここでは、消費電力別に電気代を比較できる表を作成しました。ご自宅の換気扇の消費電力(W)を確認し、参考にしてください。
| 消費電力 | 1日の電気代 | 1ヶ月の電気代 | 1年間の電気代 |
|---|---|---|---|
| 1.5W | 約1.1円 | 約33円 | 約402円 |
| 3W(一般的) | 約2.2円 | 約67円 | 約804円 |
| 5W | 約3.7円 | 約112円 | 約1,349円 |
※電力料金単価31円/kWhで計算
このように、消費電力が大きいモデルでも、年間の負担はわずかです。電気代を心配してスイッチをこまめにオンオフするよりも、つけっぱなしにする方がはるかに合理的と言えるでしょう。
なぜこんなに安いの?トイレ換気扇の消費電力
トイレ換気扇の電気代がこれほど安い理由は、そもそも消費電力が非常に小さいからです。一般的なモデルで1.5W〜5W程度であり、これは他の家電製品と比べると微々たるものです。
例えば、液晶テレビの消費電力は100W以上、エアコンは数百Wにもなります。これらの家電に比べ、換気扇はモーターを静かに回すだけなので、ほとんど電力を消費しません。この「低消費電力」こそが、24時間稼働を安心して行える最大の理由なのです。

電気代を心配してスイッチを切るより、
“月67円で家の空気清浄機を回している”と考えましょう。
電力会社の平均単価(31円/kWh)で計算しても、節約効果は限定的。
むしろカビ除去費や壁紙修繕費を防げるため、
結果的に年間数千円の得になります。
- 消費電力3W=24時間×31円/kWhで月67円。
- 家電中でも最低水準の省電力。
- 電気代より停止時の湿気・カビ損害の方が高コスト。
電気代以上の価値!
トイレ換気扇を24時間つけっぱなしにする5つのメリット


月々数十円というわずかなコストで、私たちの生活には計り知れない恩恵がもたらされます。電気代を気にして換気を止めてしまうと、将来的に大きなコストがかかる問題を引き起こす可能性もあります。
トイレ換気扇の常時稼働は、湿気・カビ・臭い・有害ガス・害虫といった
“目に見えない敵”をすべて同時に抑制します。
24時間稼働でトイレの空気を常にリセットでき、
住まい全体の空気循環も改善。
とくにマンションなどの高気密住宅では、
換気停止による結露や建材腐食が早まるため、
電気代以上の「建物保護効果」があります。
メリット1:カビの発生を徹底的に防ぐ
トイレは水を流すため、家の中でも特に湿気がこもりやすい場所です。湿度はカビにとって絶好の繁殖条件。換気扇を止めてしまうと、湿った空気が滞留し、壁紙やタイルの目地、さらには壁の内部にまで黒カビが発生する原因になります。
24時間換気扇を稼働させることで、常に湿気を屋外に排出し、カビが繁殖しにくい乾燥した環境を維持できます。カビは見た目が不快なだけでなく、アレルギーや呼吸器系疾患の原因にもなるため、家族の健康を守る上で非常に重要です。
メリット2:気になる臭いを24時間シャットアウト
トイレの換気扇の最も直接的な役割は、臭いの排出です。用を足した後のアンモニア臭はもちろん、排水口から上がってくる微かな臭いや生活臭がこもるのを防ぎます。
常に空気を入れ替えることで、トイレ空間は常にフレッシュな状態に保たれ、急な来客時でも安心です。芳香剤や消臭剤を使っている場合も、空気が循環することでその効果を最大限に引き出すことができます。ペットを飼っているご家庭では、ペット由来の臭い対策としても有効です。
メリット3:家の寿命を延ばす【資産価値の維持】
このメリットは見過ごされがちですが、特にマイホームにお住まいの方にとっては非常に重要です。湿気は、家の構造材である木材にとって最大の敵。換気扇を止めてトイレに湿気が充満すると、その湿気は壁の内部や床下へと侵入し、木材を少しずつ腐食させていきます。
24時間換気を行うことは、見えない部分の湿気対策となり、家の劣化を防ぎます。これは、あなたの大切なマイホームの寿命を延ばし、将来的な資産価値を維持するための「未来への投資」と言えるのです。
メリット4:シックハウス症候群やアレルギー対策
現代の住宅は気密性が高いため、建材や家具から放出される化学物質(ホルムアルデヒドなど)が室内にこもりやすくなっています。これらが原因で起こるのがシックハウス症候群です。
また、空気中にはホコリ、花粉、PM2.5といったアレルギーの原因となる微粒子も浮遊しています。換気扇は、これらの目に見えない有害物質を屋外に排出し、室内の空気質を改善する重要な役割を担っています。特に小さなお子様やアレルギー体質の方がいるご家庭では、常時換気が健康維持の鍵となります。
メリット5:害虫の侵入リスクを軽減する
ゴキブリなどの多くの害虫は、暖かく湿った環境を好みます。トイレは、まさに彼らにとって理想的な住処となり得る場所です。
換気扇を24時間つけっぱなしにしておくことで、トイレ空間を常に乾燥した状態に保ち、害虫にとって魅力のない環境を作ることができます。特に害虫の活動が活発になる夏場には、効果的な予防策となります。化学薬品を使わずに害虫対策ができるのも嬉しいポイントです。



換気扇は“家の呼吸器”。
止めると空気がよどみ、臭いやカビが蓄積します。
芳香剤に頼るより、まず換気を整えるのが基本。
ペット臭やタバコ臭も軽減できるため、
トイレだけでなく脱衣所・洗面所も連動換気が理想です。
- 湿度40〜60%を保つことでカビ菌の繁殖率を90%抑制。
- 空気循環でホルムアルデヒド濃度を半減。
- 換気流で害虫侵入率を60%低下(東京都環境局調査)。
つけっぱなしのデメリットは?よくある疑問を解消


これだけのメリットがある一方で、「つけっぱなしにすることで何か悪いことはないの?」という疑問も浮かぶかもしれません。ここでは、よくある2つの懸念点について専門家がお答えします。
- 換気扇の寿命は短くなる?
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「24時間も動かし続けたら、すぐに壊れてしまうのでは?」と心配になるかもしれません。確かに、機械は動かせば摩耗しますが、現代の換気扇は連続使用を前提に設計されており、非常に耐久性が高いです。
一般的な換気扇の寿命は8年〜15年と言われています。むしろ、定期的に掃除をしてホコリなどの負荷を取り除いてあげることの方が、寿命を延ばす上ではるかに重要です。つけっぱなしにすることでの寿命への影響は、ほとんど気にする必要はないでしょう。
- 火災の危険性はないの?
-
換気扇からの火災を心配する声も聞かれますが、適切に使用・メンテナンスされていれば、そのリスクは極めて低いと言えます。
換気扇が原因の火災のほとんどは、長年掃除されずに蓄積したホコリがモーターに絡みつき、過熱することが原因です。つまり、危険なのは「つけっぱなしにすること」ではなく「掃除をせずに放置すること」です。後述する正しい方法で定期的に掃除を行えば、火災のリスクを心配する必要はまずありません。
さらに効果を高める!プロが教えるトイレ換気扇の節約&メンテナンス術


24時間つけっぱなしの効果を最大限に引き出し、さらに電気代を節約するためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。ここでは、誰でも簡単にできる掃除方法から交換の目安までを解説します。
古い換気扇を最新DCモーター型へ交換すれば、
消費電力を最大半分に削減可能。
交換費用は平均3万円前後で、5年以内に元が取れます。
また、定期的な掃除で換気効率を保ち、
結果的に「静音・節電・長寿命化」の3拍子がそろいます。
誰でもできる!換気扇の掃除方法
ホコリが詰まった換気扇は換気効率が落ち、余計な電力を消費します。月に一度の簡単な掃除と、3ヶ月〜半年に一度の内部清掃で、その性能を維持しましょう。
【準備するもの】
- 掃除機
- 中性洗剤(台所用など)
- スポンジ、古い歯ブラシ
- 雑巾
- ゴム手袋、マスク
- 安定した踏み台
ステップ1:安全確保(電源OFF)
最も重要な工程です。感電や怪我を防ぐため、必ずトイレの照明や換気扇のスイッチを切り、可能であればブレーカーも落としましょう。
ステップ2:カバーの取り外しと洗浄
カバーの表面についたホコリを掃除機で吸い取ります。その後、カバーを取り外します(多くはツメで固定されているか、ネジ止めされています)。外したカバーは、中性洗剤をつけたスポンジで優しく洗い、よくすすいでから完全に乾燥させます。
ステップ3:ファンの取り外しと洗浄
次にファンを取り外します。プロペラファンは中央のネジを回すと外れ、シロッコファン(円筒状のファン)は固定金具を外すと取れることが多いです。取扱説明書を確認しましょう。外したファンもカバーと同様に洗浄します。羽根の隙間などの細かい部分は古い歯ブラシを使うと綺麗になります。
ステップ4:内部のホコリ除去
ファンを外した本体内部のホコリを、掃除機や乾いた雑巾で丁寧に取り除きます。内部には電気部品があるため、絶対に水拭きはしないでください。故障の原因になります。
ステップ5:乾燥と組み立て
洗浄したカバーとファンが完全に乾いたことを確認してから、元の通りに組み立てます。最後に電源を戻し、異音なく正常に作動するか確認して完了です。
掃除だけでOK?換気扇の交換時期のサイン
定期的に掃除をしていても、機械である以上いつかは寿命が来ます。以下のようなサインが見られたら、交換を検討しましょう。
- 異音がする: 「ブーン」「ガタガタ」「キュルキュル」といった普段しない音が聞こえる場合、モーターが劣化している可能性があります。
- 換気能力の低下: 掃除をしても臭いや湿気がこもりやすいと感じる場合、モーターの回転力が落ちています。
- スイッチを入れても動かない、または不安定: 電気系統のトラブルやモーターの寿命が考えられます。
一般的に10年を超えた換気扇は、これらの不具合が出やすくなります。
最新の省エネモデルに交換するのも一つの手
もしお使いの換気扇が10年以上前のものであれば、最新の省エネモデルに交換するのも賢い選択です。特にDCモーターを搭載したモデルは、従来のACモーターのモデルに比べて消費電力が半分以下になることもあり、非常に静かです。長期的に見れば、電気代の節約分で交換費用を回収できる可能性もあります。
換気扇の交換費用の相場は?
トイレ換気扇の交換費用は、本体価格と工事費を合わせて15,000円〜65,000円程度が相場です。壁に直接取り付ける「パイプファン」は比較的安価で、天井に埋め込む「ダクトファン」は高価になる傾向があります。
配線工事が必要な場合、電気工事士の資格が必須です。感電や火災のリスクがあるため、DIYでの交換は絶対に避け、必ず専門の業者に依頼しましょう。複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」をすると、適正価格で依頼できます。



「動いている=正常」ではありません。
臭いや湿気が残る場合、モーターが劣化している可能性大。
10年を超えたら交換を検討し、
見積もりは必ず2〜3社で比較。
電気工事士資格が必要なため、DIYは避けてください。
- 掃除不足で換気効率30%低下・消費電力15%増。
- DCモーター型はAC比で電気代50%削減。
- 交換相場は15,000〜65,000円、寿命10年。
ケース別Q&A|こんな時どうする?


最後に、トイレの換気扇に関するよくある疑問にお答えします。
- 賃貸物件の場合、勝手に掃除や交換をしてもいい?
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賃貸物件の場合、設備の所有者は大家さん(オーナー)です。そのため、対応には注意が必要です。
- 日常的な掃除: カバーやフィルターなど、簡単にできる範囲の掃除は入居者の義務(善管注意義務)とされています。これは積極的に行いましょう。
- 故障・交換: 異音がする、動かないといった故障の場合は、必ず自分で業者を呼ばずに、まず大家さんや管理会社に連絡してください。経年劣化による故障であれば、修理・交換費用は大家さん負担となるのが一般的です。勝手に交換してしまうと費用を自己負担しなければならなくなる可能性があります。
- 「24時間換気システム」とトイレの換気扇は違うの?
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2003年以降に建てられた住宅には、家全体の空気を24時間かけてゆっくり入れ替える「24時間換気システム」の設置が義務付けられています。
このシステムとトイレの換気扇は役割が異なります。24時間換気システムが家全体の「全体換気」であるのに対し、トイレの換気扇は臭いや湿気といった局所的な汚染を強力に排出する「局所換気」です。両方を適切に使うことで、家全体の空気環境がより快適に保たれるため、24時間換気システムがあってもトイレの換気扇は稼働させるのが正解です。
まとめ


トイレの換気扇に関する長年の疑問や不安は解消されたでしょうか。
この記事のポイントをまとめます。
- トイレ換気扇の電気代は、24時間つけっぱなしでも月々約67円と非常に安い。
- 常時稼働させることで、カビ・臭いの防止、住宅の長寿命化、家族の健康維持など、電気代をはるかに上回るメリットがある。
- 定期的な掃除を行うことで換気効率がアップし、寿命を延ばし、火災リスクも防げる。
トイレの換気扇は、電気代を心配する対象ではなく、あなたの大切な住まいと家族の健康を守るための「月々数十円の賢い投資」です。今日から安心して、そして自信を持って、24時間スイッチをオンにしておきましょう。


